自由な人生を

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平昌オリンピックの勝者

今シーズンはジャンプ界に、あまり興味がなかった。

オリンピックイヤーであるのになぜ?

無意識に自問自答していたような気がする。

その理由は、曖昧なルール変更、飛型点、マテリアルの制限

私の想像でしかないかも知れないが、

オーストリアノルウェー、ドイツといった

ヨーロッパ勢に有利なルールになっているとしか

思えなかった。

それに加え、男子は葛西紀明、女子は高梨沙羅

この二人の選手をマスコミ達は容赦なく付きまとう。

これは、スター選手の宿命かも知れないので仕方がないことかも

知れない。

葛西は45歳であるが身体能力は若い頃と比較しても

落ちていないというが、オフには全国を駆け回り

講演、サイン会等で多忙な日々を送っている。

その合間に練習し、また監督であるがゆえに

指導も行う。

レジェンドといえども人間である。

心身共に限界がある。

オリンピックイヤーであるのに、その体制は変わらなかった。

昨シーズンから、彼の踏切は精彩を欠いていた。

カンテに近づくにつれて、腰の位置が高くなる。

彼にしかできない、鋭いキレのある前方へのサッツが

見られなかった。

但し、フライングだけは、別であったが

オリンピックにフライング競技はない。

高梨に関しても同じである。

W杯優勝記録に並びはしたものの

彼女独特の低い踏切が見られず、どちらかといえば

パワー重視の踏切に感じていた。

このままでは、平昌オリンピックの金メダルは難しいかなと

二人に関して思っていたら、ルールのことも含め

興味が薄れていった。

今シーズン、私の思っていた通り(後出しのようであるが)

二人共、好調とはいえない。

益々、平昌オリンピックに興味が薄れていく。

しかし、もう一人、大切な選手を忘れていた(私個人の中で)

その選手は伊藤有希

昨シーズン念願のW杯初優勝。

彼女の父親も、その日の夜は仲間達と祝杯をあげながら

ずっと涙目であったという。

北海道下川町出身。

私も若い頃、お世話になった思い出の町。

岡部孝信葛西紀明伊東大貴

皆、下川町出身である。

町ぐるみでジャンプを盛り上げ

北欧に引けを取らない練習環境を整備している。

その先駆者は、伊藤有希の祖父である。

私もお世話になった、非常に人間味のある

曲がった事の嫌いな素晴らしい方だった。

59歳という若さでこの世を去ったが

伊藤さんの思いは受け継がれている。

祖父のみならず父親の克彦氏も素晴らしい方である。

自分にも他人にも厳しく、礼儀正しく尊敬される人物である。

そんな家庭と環境の中で育ち、負けず嫌いで

練習熱心、というかジャンプに関しては

ストイック(高梨も同じらしいが)

全く、女子力がないと自分で笑いながら話すところが

私は女の子らしく素直で可愛いと思う。

焦ってはいません。オリンピック当日にピークを

合わせればいいんです。

彼女は先月、インタビューで、そう答えていた。

それは、高梨も同じようなことを言っていた(言葉は違うが)

平昌の公式練習では2日共、徐々に調子が上がってきている

ことをジャンプで証明している。

だが、ルンビ、アルトハウス、復帰してきた、イラシュコワ。

彼女達も好調を維持しているようだ。

しかし、私は、伊藤有希高梨沙羅を信じている。(男子はラージの練習次第)

高梨の自信に満ち溢れた顔。

伊藤の大舞台に強いメンタル及び日本人らしい人間性

風の影響だけは祈るしかないが

彼女達二人は失敗はしない。

伊藤有希はタイミングを外すことが多い。

だが、本番は必ず最高の踏切で飛ぶ。

高梨も本来の鋭い踏切で飛び出す。

優勝争いは、日本選手二人になる。

そして個人的な願いであるが

表彰台の真ん中には伊藤有希が立ち

下川町から駆けつけた大応援団に向かって笑顔で手を振り

さらに高梨と抱き合っている姿が

メディアを通じて日本中を沸かせることになるであろう。

そう私は信じている。

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